こんにちは、大窪由衣です!
今日はユ・インギョン著、吉原清子訳「明日も出勤する娘へ」をご紹介します。

著者のユ・インギョン氏は韓国の新聞社で30年以上も勤務し、
男たちの職場と言われる新聞社の副局長まで昇りつめた女性です。

その著者が、女性は知らないが男性たちの中では常識であるビジネスのルールを自分の娘に教えたい内容として、自身の経験を基に書かれた本です。
その中で私が心に残った内容を紹介します。

・上司と対立するのは百戦百敗のゲーム

企業の幹部らは口をそろえて「私はイエスマンではありません。大統領にも会長にも言うべきことはきちんと言い、ダメなことにノーと言います」と言う。だが、これは真っ赤な嘘。

明日も出勤する娘へ ユ・インギョン著 吉原清子役訳 P73

ユ・インギョン氏は上司と対立するのは百戦百敗のゲームだと表現しています。
何事にも肯定的で積極的な社員が可愛くない人間は居ない。とも教えてくれています。
※勘違いしてはいけないですが法に触れる様な不正を指示されたとか、色仕掛けで接待しろ等には応じる必要は無く、そんな組織は離れたほうが良いと書かれてあります。


上記の内容は会社員時代の私に教えてあげたい内容です。
「もし、自分が上司なら…」
そう考えると、上司も人間であり、積極的で肯定的な社員が可愛いのは当たり前の事
です。
ですが、「自分が上司になる」という可能性を考えた事が無い女性達が圧倒的に多いのではないでしょうか。

複数のお客様のところで、女性職員の皆様に2つの質問をしてみました。
どんな上司が理想の上司?
 この質問には、すぐに・沢山答えられるのに対して
②どんな後輩が理想の後輩?
 この問いに答えられる日本女性が圧倒的に少ないというのが現実です。


上記の質問の結果でも、やはり、上司の立場から考えるという発想自体がそもそも頭に無いのだという事が分かります。

・男性たちは会議では決して相手の神経に障るようなことを発言しない。

言っていることは正しく会社の発展に寄与する発言であっても、会議の席ではその場にいる人たちを攻撃したり、会社を非難する発言、つねづね改善してほしいと思っていたことなどをそのまま口にしたりしてはダメなのだ。

明日も出勤する娘へ ユ・インギョン著 吉原清子役訳 P155


この本によると、男性たちはこの暗黙のルールをしっかり理解していて、会議が終わったあとに追加で資料の提出依頼を出すなどの「会議の事後処理」をしているのだと書いてあります。

私自身、「忌憚なく意見を述べて欲しい」と言われて果敢に発言し、打ちのめされる女性達(女性に限らずですが)をどれだけ見てきたか…。
幼児保育・幼児教育の会議の場でも、中小企業の会議の場でも、韓国でも日本でも同じなんですね。
特に人数が増えてくるとどうしても形式だけの会議になってしまいます。いちたすではその様にしたくないと思いますが…。

・どうしても言っておくべきことだけを話すほうがいい。

企業の女性エグゼクティブの集まりであるWINを率いるソン・ビョンオク会長に会ったとき、「組織の中で最悪な社員はどんなタイプですか?」と質問したことがある。すると、こんなふうに答えてくれた。
「よく陰口を言う人です。」無能な社員は組織を非効率的にするけれど、努力さえすれば改善の余地があります。でもいつも人の悪口を言って陰口を叩く人は組織を滅ぼします。もっとも警戒すべき社員です」

明日も出勤する娘へ ユ・インギョン著 吉原清子役訳 P163

陰口について、もしその人が透明人間になって聞いていたとしても、それでも堂々と話せるかを考えてみてほしい、と書かれてあります。

男女問わず、噂好きな方が一定数いらっしゃいます。
ですが、現実は知っていても知らないふりを出来る社員が上司から必要とされるのではないでしょうか。
いちたすでは、少なくとも情報通(社内事情限定)が評価される社風にはしたくないと強く感じます。

上記3つに注目しましたが、本書は300ページを超える骨太な本です。
読み手によって注目する箇所が変わってくるかと思います。

この本を読んで、私が行動を変えるとすれば
本当の意味で【相手の立場になって考える】事です。

ここまでお読みくださいまして、ありがとうございました。

株式会社 いちたす 大窪由衣

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