こんにちは!株式会社いちたすの採用担当です。

本日はいちたす創業の背景や、幼保業界の現場の課題、いちたすの取り組みについて代表の大窪由衣にインタビューをしてきました。

「教育・福祉分野で社会に貢献しながらキャリアを築きたい方」や「保育業界の経営課題に取り組みたい方」はぜひ最後までご覧ください。

いちたすの事業

幼保業界に特化した「いちたす」の3つのサービス

いたちすでは、幼保業界に特化した3つのサービスを提供しています。

3つのサービス
  1. 幼保専門の会計支援
  2. 幼保専門のコンサルティング
  3. 幼保専門のブランディング

サービスを通して保育園の時間とお金を確保し、園の価値を高めること。その結果、職員が満たされ、子どもたちが幸せになり、地域が明るくなる。社会の好循環を生み出すことを目的としています。

いちたす創業の背景

幼児期の教育の重要性を痛感

私は、もともと関西の税理士法人に勤務していました。そこは少し特殊な税理士事務所で、幼稚園や保育園などの公益法人を多く支援しており、さまざまな園を訪れる機会がありました。

幼保業界に携わる前は、「幼児期の教育が、子どもにどれほど大きな影響を与えるのか」について深く考えたことがありませんでした。しかし、実際に現場を訪れ、多くの経営者と話すうちに、小学校就学前の子どもへの投資が、本人にとっても社会にとっても非常に効果が高いことを実感しました。

「なんて素晴らしい業界なのだろう」と感動すると同時に、現場の課題を目の当たりにしたのです。

経営者に“家族がもう一人増えた”ような安心感を

素晴らしい役割を担っている業界であるにもかかわらず、現場の経営者は非常に多忙で、本当に力を入れたいと考えている、保育の質向上に時間を使えない現実がありました。

特に、日本の幼保施設でもっとも割合が多い1園〜3園規模の小規模園は、多くが親族経営で成り立っています。そこでは「あともう一人、親族の中に誰かいないか…」という切実な声が聞かれ、経営業務が経営者個人に大きく依存している課題が浮き彫りになったのです。

いちたすは、こうした現状を支えたいという想いから生まれました。コンサルタントとして専門知識を提供するだけでなく、経営者にとって“家族がもう一人増えた”ような温かさや安心感を届けたい。「いちたす」という社名には、そんな想いがこめられています。

幼保業界の課題

―経営者の課題 〜少子化時代の生き残りへ〜

これまで国の政策は待機児童解消を目的に進められ、保育施設の受け皿として「箱」=施設の整備が急ピッチで進められてきました。しかし、想定以上に少子化が進んだことで、定員割れを起こす園や、閉園を余儀なくされる園も出てきています。

そのため、現在は「量の確保」から「質の向上」へと舵が切られている状況です。

今後、園が生き残るためには、職員が働きやすい環境を整え、「自分たちらしい保育とは何か?」という理念を深め、それを実行し、発信していくことが不可欠。職員や保護者にとって魅力のある園でなければ存続が難しくなってしまいます。

さらに、幼保業界は補助金によって成り立つ事業であるため、制度の理解が経営の重要なポイントになります。今後は「なんとなく制度を把握している」だけでは経営が成り立たず、制度を正しく理解し、実際の運用までをしっかりと経営者が把握することが求められるのです。

経営者のリアルな声 〜適切なアプローチが分からない〜

実際に経営者からは、園児数の減少や職員の離職が止まらないといった相談が多く寄せられます。しかし、さらに詳しく話を聞くと、多くの園で共通する課題が浮き彫りになってきます。

例えば、自分たちの保育や教育の強みを明確に言語化できていないこと。他の園と比較して、どのような価値を提供できるのかを整理できておらず、職員の間でも共通認識が持てていないケースが少なくありません。理念や方針が明確でないと、職員のモチベーションや求職者への魅力発信にも影響し、結果的に離職や採用難につながります。

また、採用難にもかかわらず、求人掲載がハローワークのみというケースもあります。やるべきことは明確にあるものの、具体的なアプローチが分からず手を打てていない園が多いのが現状です。

保護者への影響 〜園の雰囲気は、保護者が肌で感じる〜

保育園を選ぶ際、保護者は先生たちの表情や園の雰囲気をよく見ています。先生たちに余裕がなくピリピリしていると不安を抱かせてしまいます。

経営者が仕組みを整え、現場に余裕を生み出すことが、園の雰囲気を大きく左右します。保護者は、その変化を肌で感じ取るため、職員の働く環境を改善し、安定した保育を提供できる体制を整えることが重要なのです。

いちたすの新たな取り組み

「インナーブランディング」〜職員の想いと法人の理念をつなぐ〜

いちたすでは、職員向けの冊子 「コンパスブック」 を作成し、職員の想いと法人の理念を一致させるサポートをしています。多くの保育士が「子どもと関わりたい」という夢を持ってこの仕事に就きますが、それが法人の理念と結びついていなければ、保育の現場にズレが生じてしまいます。

また、経営者の価値観が現場に浸透していないことも多く、理念が実際の保育に反映されないケースもあります。そのため、自園の価値観や子どもたちにどう育ってほしいかを言語化し、職員と共有することが不可欠なのです。

「人材派遣」〜経営者の負担軽減と業界全体の支援へ〜

いちたすでは、2025年秋に保育事務専門の人材派遣サービスをリリース予定です。経営者の事務負担を軽減し、現場が本来の保育に集中できる環境を整えることを目的としています。

まずは3年間、東北を中心に支援を行いながら、幼保業界の経営者が共通して抱える課題を現場で抽出し、より効果的な支援策を模索していきます。現場の声をもとに、実践的なアプローチを確立することで、業界全体の課題解決につなげていく考えです。

オンライン学習サービス「いちたすキャンパス」~幼保業界の経営を体系的に網羅的に学べる場所~

さらに、上記2つのサービスに加えて、新しいサービスのリリースを控えています。
幼保業界の経営に制度の理解は欠かせませんが、体系的・網羅的に学べる場所が無いのが現状です。

ニッチな業界であるため、制度を改めて学ぼうと思っても現在までの経緯や制度の移り変わり等、行政内文書を遡り、自ら紐解かなければいけませんが、多忙な経営者にそんな時間はありません。

また、情報のキャッチアップも簡単ではありません。

情報をキャッチアップするには、連盟や協会等の特定の派閥に属さなければいけないため、独自の教育理論や経営哲学を通したくても、近隣の園の様子を伺いながら、足並みを揃える必要が出てきます。本当に子ども達や保護者のためを思い、行動したくても、身動きが取れないことがあるそうです。

いちたすキャンパスでは、経営者の貴重な時間を無駄にすることなく、効率的ま学びに使える・特定の派閥に属さなくても情報をキャッチアップ出来る場所を創りたいと考えています。