この記事では、いま話題の企業「株式会社 識学」のサービスについて、実際に契約し、コンサルティングを受けた私がサービスについて解説します。
役員2名、社員1名(当初)の当社(株式会社 いちたす)がなぜ識学を導入する必要があったのか? 赤裸々に説明しています。
※サービスを受ける前と受けた後で当社「株式会社 いちたす」がどの様に変化したのか、そちらもご紹介します。

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代表 大窪
識学の理論は頭では分かっても、心が受けつけない方が一定数いらっしゃるかと思いますが…
私にとっては、頭にも心にも、とてもしっくりくる理論でしたのでご紹介します。

株式会社 識学とは

株式会社 識学とは、

  • 組織をどの様に設計して運営するか
  • 採用や人材開発(管理職育成など)はどの様に行うか

上記の様な、経営者の誰もが通るマネジメントの悩みに対して、人間の意識構造まで深堀りを行い、理論を体系化し、その理論に基づいたサービスを提供するコンサルティング会社です。
原理原則を用いて、担当のコンサルタント(講師)が社長の背中を押してくれます。
社長がこの理論を学び、自らの考え方と行動を変化させる事(トレーニング)から始まります。

※株式会社 識学では、担当のコンサルタントを「講師」と言い、識学の理論を学ぶサービスを「マスタートレーニング」と言いますので、以下、それぞれ講師・トレーニングと表記します。

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代表 大窪
企業で重要とされる「ヒト」「モノ」「カネ」の中の「ヒト」の分野を網羅するコンサルティング会社であると私は認識しています。

識学とは

検索エンジンを使って、識学で検索すると「宗教」「怪しい」というキーワードが出てきます。「学」と付くと、なんだか怪しく感じる、宗教の様だと感じる方も一定数いらっしゃる様です。
そんなマイナスな印象を受けるキーワードの検証と「識学」という言葉の意味を解説します。
補足すると、軍隊というキーワードも周囲の方が良くおっしゃっていましたので、こちらも検証したいと思います。

識学は「宗教」なのか?

広辞苑を参照し、「宗教」で調べると

「宗教」とは

「神または何らかの超越的絶対者、或いは卑俗なものから分離され禁忌された神聖なものに関する信仰・行事。 また、それらの連関的体系。 帰依者は精神的共同社会(教団) を営む。」

と定義されています。
識学の理論には「神または何らかの超越的絶対者」は出てきません。法人格も宗教法人ではなく、株式会社である以上、宗教ではない事が分かります。

識学は「怪しい」のか?

調べてみると、2019年の2月22日に上場していました。
上場する際、社長の経歴や生年月日に至るまで赤裸々に公開され、様々な専門家が色々な角度で企業を視ますので、信頼できる会社だという事が分かります。

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代表 大窪
識学の社長である、安藤 広大 氏の代表的な著書「リーダーの仮面」はビジネス書の王道である、ダイヤモンド社から出版されていますので、ますます信頼感が高まります。

識学は軍隊式なのか?

「軍隊」の様だと、私も識学導入前に耳にした事がありました。
実際にサービスを導入した私の考えですが、「軍のトップのマネジメントで人の生死が決まる」ことと、「社長のマネジメントで会社の生死が決まる」ことが共通しており、識学は徹底して、社長(トップ)に理論を授けます。
そして、理論や理論に則った業務命令が上から順番に下に降りていくところが、軍隊式と言われる理由でしょうか。

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代表 大窪
上から下に降りていく事に関しては、軍隊式ではない、と言い切れませんが、階層がある以上はどうしても上記の様になってしまします。
余談ですが上と下は責任の大きさや役割の違いであって、人間の優劣では決して無いという事も識学の理論の中に含まれています。

識学の本当の意味

株式会社 識学のHPを参照すると、人間の「意識構造学」を略して「識学」である事が分かります。
マネジメントの理論を提供するにあたり、人間の意識の構造まで深堀りして、体系化するところが面白いです。

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代表 大窪
徹底的に体系化された理論なので、学問の「学」の字を使った造語なのかな?
と個人的には感じております。

識学コンサルティング基本サービスの内容

識学コンサルティングの基本サービスは、トレーニングの理論に基づいて組織が適切に運営出来ているのか、講師が実際に現場の確認をしてくれる「面談」と、適切な組織運営のためのツールとしての「識学クラウド」の二本の柱、加えて定期開催のイベントへの参加権利などで構成されています。
まずは、具体的な面談の例をHPを参考に、箇条書きにまとめました。

基本サービス6つの面談
  • ルール作成のサポート
  • 役割定義表作成のサポート
  • 組織診断結果のフィードバック
  • 会議チェック
  • 識学理論の復習プログラム
  • 現場インタビュー

(参考URL:https://corp.shikigaku.jp/service/basic)

料金については、サポート体制によって異なるようです。
識学のHPに基本サービスの料金について記載がありましたので、以下、リンクを貼っておきます。
ご興味がある方はご覧下さい。
(参考URL:https://corp.shikigaku.jp/service/kihonservice/price)

識学クラウドについて紹介

識学クラウドは、識学コンサルティング基本サービスの二つ目の柱であり、組織を成長させるための5つの要素で構成されています。
HPによると、「分析」「学習」「管理」「評価」「採用」に関するツールが使えるシステムの事を識学クラウドと言うのだそうです。

いちたすでは、個人の資質が明らかになる「採用」のツールを、特に頼りにしております。
このツールがあったからこそ、思わぬ素敵な方との出会いがありました。
自分達の感覚だけを頼りにしていたら、マッチング出来ていなかったと思います。
以下、リンクを貼っておきますので、こちらもご興味のある方はご覧下さい。
(参考URL:https://corp.shikigaku.jp/service/basic)

実際に識学を導入してみた結果

このパートでは、実際に識学を導入する前に悩んでいた事や、導入後何がどう変わったか、具体的にご紹介します。

実際に識学を導入してみた結果

識学を導入する前に下記の様な事で悩んでいましたが、悩まなくなりました。

導入前の悩み
  • 誰が自分の上司であるか、職員が分からず、行動を起こす前の段階で迷いが生じる。
  • 役員・社員間での役割と責任が不明確(職務分掌不在)のため、それぞれの業務の効率が悪い。
  • 社風やルールが明文化されていないので、無駄に気を遣い、業務に集中できない。
  • 当社に所属する事で自分のキャリアがどの様になるか分からない。

変わったことを詳しく紹介

行動に迷いが無くなった。

識学導入後、最初のワークで組織図を作りました。
作成後は目に見える形で上司が分かるようになり、職員が誰に相談すれば良いかが一目瞭然になりました。
当社は代表取締役と取締役が夫婦関係であるため、職員には「ワンマンツーボス」の状態になっており、どちらにも気を遣わなくてはいけない状態で困らせておりました。
また、組織図を作る事で家庭での夫婦関係と、組織での上下関係を切り分ける事が出来たので家庭円満にも繋がりました。
夫婦の関係と組織の位置関係を明確にするために、私一人ではなく、夫婦がそれぞれ個別にトレーニングを受けるべきだと提案して下さった、講師の方には感謝してもしきれません…。

業務の効率が上がり、結果、売上が増えた。

識学導入前は、それぞれの役割や業務が不明確で、直接売上に関係する「直接部門」の担当者が、事務作業や総務などの「間接部門」の業務を行っておりました。
識学を導入後は、三人しかいない組織(当初)でしたが会社に必要な部署を設置し、誰がどの部署に所属し、何を行うかなどを文章にして視覚化、全員で共有する事にしました。
責任の範囲や業務の内容が明確になった事で効率が上がり、直接部門の者が新規営業に使う時間が増え、結果的に売上が上がりました。

業務に集中できる。

常識や当たり前は人の数だけ存在するという事を教わり、経営者「だけ」の当たり前や常識ではなく、その内容が「みんなの」当たり前や常識になる様に、ひとつひとつ、言葉に(ルール設定)しました。
その結果、従業員は上司の顔色を伺う時間を業務への集中の時間に回せるようになりました。

従業員が自分のキャリアのイメージが出来る。

また、評価基準と給与表が明らかになった事で「何をどう頑張れば自分の評価・給与が上がるのか?」という事が明確になりました。
スキルや経験を磨いて、評価が上がれば年収がどれくらいになるのか、みんなが目で確認出来る状態です。
自分の給与のために働いているという自覚、主体性が生まれました。

なにを行ったか

識学を導入し、トレーニングの受講を終えて「識学的に」考えて、明確にするべき暗黙知はなんだろう?
そう考えながら下記の内容の物を作成しました。

識学導入後、当社が行った事
  • 組織図作成
  • 暗黙知の目視化(ルール作成)
  • 職務分掌の作成
  • 面談の仕組み作り
  • 評価制度の構築
  • ビジョン、ミッションの見直し
  • 四半期目標(会社・個人)の作成
  • 業務マニュアルの作成
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代表 大窪
明文化を意識すると、最終的にはビジョンミッションまで考え直す事に…

「識学」導入時の流れ

当社の流れにはなりますが、以下に当社が受けた流れを記載します。

  1. 面談予約

    識学のセミナーを受講後、担当者から識学の案内に関する電話がありました。
    もともと識学に興味があってセミナーに参加しておりましたので、講師の方と遠隔での面談の予約を入れました。

  2. 遠隔面談

    たまたま、セミナー講師だった方が当社の営業を担当してくださり、面談では、現在の課題についての相談や識学の強み、料金などのお話しをしていただきました。

  3. 提案

    面談中に、潜在的な課題なども拾って下さり、現状の課題解決に必要なサービスや具体的な料金についての案内がありました。

  4. 見積り

    後日、講師の方から見積書の提示がありました。

  5. 契約

    見積内容に問題なく、ご提案内容も当社に必要な内容だと感じましたので、契約を締結しました。

  6. トレーニングの受講

    当社では契約後、講師とのマンツーマンでの識学の理論を学ぶ、マスタートレーニングのサービスを受ける事から始まりました。
    経営者の思考の癖を最初にヒアリングされ「カルテ」に残されます。

    詳しくは以下のURLをご覧下さい。
    (参考URL:https://corp.shikigaku.jp/service/management-consulting/master-training)

識学を導入した企業の口コミ

このパートでは、当社が識学を導入するにあたり、周囲の方に「識学ってどうですか?」と聞いて、返ってきた返答を2つ、以下、箇条書きにしました。

識学の口コミ
  • 識学は冷たいマネジメントである。
  • 識学を入れても何も変わらなかった。

実際に導入した私の視点で検証したいと思います。

識学は冷たいマネジメント

冷たいと解釈される理由は確かに思い当たります。
以下、私が感じた、識学が冷たいと言われる理由を2つに絞って箇条書きにしました。

識学が冷たいと言われる理由
  1. 飲み会や社内行事が最低限に抑えられる
  2. 経過に関与しない

まず、「1.飲み会や社内行事が最低限に抑えられる」についてですが、

  • 就業時間外にみんなが喜ぶお店を調査しなければいけない
  • お酒が好きではない人が食事以上の会費を払う
  • それぞれの事情で行事に参加が出来ない人が話の輪に入れない
  • 就業時間外といえど、上下の関係なので本音は話せる場ではない

といったことに、苦痛を感じる人もいると思います。実際、私が従業員として働いている時に、会社行事に人の温もりは無い、と感じておりました…。

当社では、上記の様な理由から、時間外の行事は全部止めました。
※識学では全ての飲み会や行事を禁止している訳ではありませんのでご注意下さい。

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代表 大窪
会社の数だけ社風があり、行事も千差万別であり、一概にみんなが苦痛に感じているとは言い切れません。
あくまでも私個人の意見です。

次に、「2.経過に関与しない」については、一見冷たく感じます。
ですが、明らかに間違った道、法人にとっての大損失になると予想される場合は、指摘するべきという条件付きです。
また、マニュアル作成業務の標準化が全く進んでいない中で部下を放置するという意味では全くありませんでした。
そして、部下にとって良い経験になりそうだ、失敗しても大怪我にはならないだろう。
そう感じた時、上司は部下の成長のために黙っている(腹を括る)という選択をするという事です。

そこには、「見守る」という温かさと、「挑戦して、失敗しても許される」優しさが同時に存在している。
私はそう受け取っていますし、そういう会社にしたいと思います。

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代表 大窪
上司は一般的に部下より経験が豊富である事が多いので(自分が通ってきた道なので)、
部下が今どう言って欲しいのか、分かるという方が多いと思います。
つまり、言葉だけならいくらでも優しい事を言えるという事です…。
個人的には言葉よりも、行動や事実の方に温かさを感じます。

識学を入れても何も変わらない

こちらについては識学というより、コンサルティング全般に共通する問題だと思っています…。
そもそもコンサルティングを受けるという事はどういう事なのか?

個人的な意見ですが、老子の「授人以魚 不如授人以漁」という言葉にとても近いと感じています。
飢えてる人に魚を与える事は、漁を教える事に劣るという意味らしいのですが、
識学も、他のコンサルタントも、漁の仕方を教えてはくれますが、漁を行うのはあくまでも自分だという認識がないと、現状から何も変わらないと思います。

コンサルティングを受けるという事は、漁の仕方を教わる事だ、私はその様に認識しています。
もちろん、伴走型のコンサルタントもいますが、それは一緒に舟に乗って、魚が居る方角を教えてくれるという事ではないでしょうか?
学び、気づき、取り入れる・変えるなど、経営者が行動を起こさないのであれば、コンサルティング料は余計な出費になってしまうと思います。

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代表 大窪
釣り糸を垂らすのは自分です。

まとめ

最後に、まとめを、箇条書きにしました。

まとめ
  • 識学は「ヒト」の分野に特化したコンサルティング会社
  • 識学は上場している。
  • 識学は様々なサービスがあるが、入り口は講師とのマンツーマンのトレーニングから。
  • 識学は人によっては「冷たい」が、人によっては「温かい」ので一概に冷たいとは言えない。
  • 識学は導入しても、経営者が動かなければ何も変わらない
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代表 大窪
ここまで読んでくださってありがとうございます。
マネジメントの理論は様々あり、これが絶対に全ての方に「正解」とは言い切れません。
正解はそれぞれである事を前提に、ご自身が納得出来る理論をお探しください。

教育・保育園経営でお悩みなら東北・宮城の保育業界専門経営コンサルティングいちたすへ

いちたすについて

株式会社 いちたすでは、保育園・こども園・幼稚園の経営者の皆様に対して、経営・運営・財務に関するコンサルティングを専業で行っています。

会計事務所として、日常の会計の確認、記帳代行を行ってもいますので、保育園のバックオフィス業務、書類関係全般のご支援もしています。保育所・こども園・幼稚園の税務・労務に精通した税理士法人・社会保険労務士事務所と提携しています。

会計事務所は法人設立からお世話になっているから変えたくない、というお声を頂きます。
そのような場合は、会計・税務ではなく、委託費(施設型給付費)の加算の取りこぼしがないか、処遇改善をどのように取り入れていけばよいかなどを確認する相談契約もございます。こちらは、セカンドオピニオンのようにお使いいただくことも出来ます。

料金プラン

株式会社 いちたすでは、定期的な顧問契約から、スポット(単発)での委託費の確認、申請書類の確認なども行っております。

コンサルティング契約までは必要としていないが、相談したくても、相手が居なくて困っている。
そんな状況にご対応した顧問(相談)契約ですと、以下の金額で承ります。

保育園の相談契約の場合

月額/1施設 22,000円~
(税込)

依頼の流れ

お問合せフォームかinfo@ichitasu.co.jp宛にメールをお送りください。
詳しい内容をお伺いいたします。

その後の流れ
  • 当社の担当者が園にお伺いする
  • 当社事務所(仙台市一番町)にお越しいただく
  • Zoomなどを利用してオンラインで打ち合わせをする

上記の様に、具体的にどのようなご支援が出来るのかを打ち合わせいたします。

園によって状況は様々ですが、
以下、実際にご利用になられた法人様の例を記載致します。

ご要望に合わせてご提案致しますので、お気軽にお問い合わせください。