現在、弊社(株式会社いちたす)では、東北工業大学の大矢研究室と産学連携でいちたすのリブランディングに取り組んでいます。約1年がかりで行うプロジェクトの第4回を2023年6月に開催しました。この記事では第4回の取り組み内容についてご紹介いたします。
第1回:東北工業大学ブランディングワークショップ第1回|ブランド・アイデンティティ・プリズム
第2回:東北工業大学ブランディングワークショップ第2回|SWOT分析
第3回:東北工業大学ブランディングワークショップ第3回|クロスSWOT分析
第4回:東北工業大学ブランディングワークショップ第4回|ブランドコミュニケーション←本記事
これまでの流れ
ここでは、再度プロジェクト発足の背景とその目的について説明し、これまでの流れを解説します。
東北工業大学の連携の始まり
これまでは、
「いちたすの設立当初の想いや世界観をどう表現すれば職員やお客様に伝わるのか?」
そんな課題をかかえながら弊社代表がひとりでブランディングを行っていました。
あるセミナー参加をきっかけに東北工業大学の大矢教授と出会い、今回のブランディングプロジェクトが発足しました。目的は外部の目線から見て、これまで行ってきた弊社でのブランディングやメッセージを、より職員やお客様の心に届きやすい言葉や世界観の表現に整えていただくことです。
ブランディングとは「差異化」を確立し、それを正しく「コミュニケーション」すること
ブランディングについては第1回ブランディングWSの記事で詳しく紹介しています。また、これまでの取り組みについても併せてお読みいただけるとよりご理解いただけると思います。
参考記事:第1回:東北工業大学ブランディングワークショップ第1回|ブランド・アイデンティティ・プリズム
いちたすの理念と使命
現状のいちたすの理念と使命についてご紹介させていただきます。
理念 明るい未来は子どもから
・明るい未来…誰かのために何かをしたいと思えるほど自分が幸せな未来
使命 経営者の家族になる
・家族…本人よりも本人の幸せを願う存在
このいちたすの理念・使命を大矢研究室の皆さんと社員で議論し、より分かりやすい言葉、表現に置き換えていこうと挑戦しています。
社員全員がいちたすというブランドは何なのかを説明できる、そしてお客様に伝えることができるよう議論を深めていきます。
第1回WS(ワークショップ)のまとめ
第1回ワークショップでは、ブランド・アイデンティティ・プリズムに取り組みました。
ブランド・アイデンティティ・プリズムとは、自社のアイデンティティの定義に必要な要素を整理していくフレームワークです。
縦軸と横軸に分かれた以下の6つの項目について考えました。
- ブランドの特徴
- ブランドの役割
- ターゲット
- ブランドライフビジョン
- ブランドパーソナリティ
- ブランド価値提供
第2回WS(ワークショップ)のまとめ
第2回ワークショップでは、SWOT分析と言われる、以下の4つに企業の特徴を分けて分析を行いました。
- 強み(Strength):内部環境
- 弱み(Weakness):内部環境
- 機会(Opportunity):外部環境
- 脅威(Threat):外部環境
SWOT分析の詳細説明、当社が実際に行った様子については、第2回の記事からご確認いただけます。
第2回ワークショップでは、事前にフレームワークに取り組むことで、自社のこと・自社が置かれている環境についてじっくり考えることができました。
またワークショップ内で意見を持ち寄ってみると、同じように考えている所もあれば、自分は弱みとして捉えていた所が、他者から見ると強みとして捉えられていた所もあり…考え方を変えれば、強みにも弱みにもなるという事を、身をもって体感しました。
第3回WS(ワークショップ)のまとめ
第3回ワークショップでは、クロスSWOT分析と言われる、SWOT分析で抽出した要素を、それぞれ掛け合わせていく分析を行いました。クロスSWOT分析は、事業戦略の立案やマーケティングに有用なフレームワークです。
SWOT分析の詳細説明、当社が実際に行った様子については、第3回目の記事からご確認いただけます。
クロスSWOT分析の結果をもとに、戦略をブランドコミュニケーションの軸に置き、当社がお客様とどのようにコミュニケーションを行っていくのか決めていきます。
第4回WS(ワークショップ)について
では、ここから本題の第3回2023年6月に行った第4回ワークショップの内容について解説します。
第4回目はブランドコミュニケーションの軸をどこに置くかを検討し、大矢研究室のゼミ生の方が作成したムードボード案を説明していただきました。また、経営者の家族になるということはどういうことかを社員で考えを出し合いました。
ブランドコミュニケーションの軸
第4回目のワークショップでは「ブランドコミュニケーションの軸をどこに置くのか」を検討しました。
ブランドコミュニケーションとは、あまり聞きなれない言葉かと思いますが、ブランドコミュニケーションとはどのようなものでしょうか。
ブランドコミュニケーションとは、企業のサービスのブランド価値をお客様に伝え、お客様の心の中におけるブランドの地位向上を図る活動です。
サービスや商品がどれだけ良くても、価値がお客様に伝わっておらず、そのサービスや商品を想起できなかったり、ブランドへの信頼がなければ、導入・購入までいたりません。お客様が自社のブランドにどのようなイメージをもっているのかを理解し、自社が狙うブランドイメージをお客様へ定着させていく手段がブランドコミュニケーションです。
ワークショップの中では
いちたすのブランドコミュニケーションの軸をどこにおくのかを
- いちたすの強み
- いちたすのDNA、企業文化
- いちたすの顧客に対するコミットメント(約束)
- いちたすが創りたい近未来
上記の4つに分けて考えていきました。
いちたす社員からでた意見をもとに東北工業大学のみなさんから3つのブランドコミュニケーション案をご提案頂きました。
- 気軽に専門知識を学べる、精神面でも頼れるパートナー(家族?)
- 選ばれる園になるため 経理×ブランディングの総合支援スペシャリスト
- 経営者の意識を未来志向(子ども中心)に変革する ゲームチェンジャー(経営者+保育士/保護者に響くメッセージ)
この3つの案をもとに「10年後のいちたすがどんな姿を目指すのか」を考えながら東北工業大学の皆さんと意見を共有しました。
また、数日後社員で再度会議を開き、すでに1については定着しており、根本的にあるものとし、「3.経営者の意識を未来志向(子ども中心)に変革する」をもとにブランドコミュニケーションの軸を考えていくという結論に至りました。
経営者の意識を未来志向(子ども中心)に変革するというブランドコミュニケーションの方向性で、東北工業大学の皆さんに再度、ブランドコミュニケーション案を考えていただきます。
伊藤
10年後のいちたすがどんな姿になっているのか想像すると、とてもわくわくしました!
私たちの思いがどんな言葉で表現されるのかとても楽しみです。
ムードボード案
東北工業大学の皆さんがまとめてくださった3つのブランドコミュニケーション案から大矢研究室のゼミ生の方がムードボード案を作成してくださいました。
ムードボードとは、デザインのイメージやコンセプトを紙面やスクリーン上にまとめて表現し、分かりやすく視覚的に共有するための手法です。
今回用意していただいたムードボード案は3つです。
- いちたすの現状をイメージしたもの
- ブランドコミュニケーション案1をイメージしたもの
- ブランドコミュニケーション案2と3をイメージしたもの
いちたすの現状をイメージしたムードボード案はいちたすの現状のイメージをしっかりとつかんでくださっていました。
ムードボード案の説明を受け、どれがしっくりくるか意見を出し合ったところ、なんと社員全員意見が違う結果に! 学生さんを困らせてしまう結果になりました…。
その後、さらに意見を交換し、いちたすの現状をイメージしたムードボード案とブランドコミュニケーション案1のムードボード案を合わせもたものを再度作成していただくことになりました。次のムードボード案も期待しております。このイメージが今後の取り組みにどう発展していくのか楽しみです。
補足ワークショップ
補足のワークショップとしていちたすの使命である【経営者の家族になる】とはどういうことか、社員で意見を出し合いました。
いちたすの使命である【経営者の家族になる】。これは、社員全員が同じ思いであり、社員全員に浸透している考えであります。しかし、経営者の家族になるという思いはあっても、経営者の家族になるとはどういうことかを言葉にし、説明することの難しさを感じました。
伊藤
思いはあってもお客さまに伝えることが出来なければ、意味がありません。言葉で表せるように思いを行動にうつし、結果をだすことで具体的な例を出しながら説明できるようにしていきたいと思いました。経営者の家族になって一緒に考え、良いことは応援し、悪いことはしっかり伝える、それがいちたすだなと思いました。
まとめ
第4回のWS(ワークショップ)ではブランドコミュニケーションの軸をどこにおくかを考え、ムードボード案で視覚的にイメージしたことでいちたすのブランドをより具体的にイメージすることができました。今後、さらにイメージを共有しブランドコミュニケーショの軸を明確にしていきます。
今後も東北工業大学とのブランディング活動は続いていきますので、いちたすがどう変化するのかお楽しみください。