2023年7月28日、東京都品川区私立幼稚園協会様に研修講師としてお招きいただき、当日は協会に加盟されていらっしゃる園長先生方にご参加いただき研修を行いました。
研修の開催概要
弊社(株式会社 いちたす)にて、私学助成の幼稚園に特化した研修内容を1時間30分、その後質疑応答30分、合計2時間の研修講師を担当させていただきました。
ご参加いただいた先生方が研修の途中で沢山反応をして下さり、結果的に最後の質疑応答を終える頃には予定より30分の延長となりました。
- ご挨拶
- 現状共有
全国の状況
品川区の状況
認定こども園
目指す、未来 - 6つのポイント
業務効率化
制度の理解
数値目標
マネジメント
育成
経営戦略 - 事例の共有
登壇者の紹介
本研修は、株式会社いちたすの代表取締役 大窪 由衣が担当しまして、質疑応答は取締役 大窪 浩太の2名で担当させていただきました。
株式会社いちたす 代表取締役社長
関西の中堅会計会社の公益法人向けのサービスを行う部署を経て、株式会社いちたすを設立。「経営者の家族になる」という理念を掲げ、東北の宮城県仙台市を拠点に全国の幼稚園、保育園の経営者を専門的に支援する事業を営む。自らが女性経営者であり、コンサルタントである事と、幼児教育、保育の現場は女性が多い事から女性が活躍出来る組織作りを目指す。
株式会社いちたす 取締役、宮城県中小企業診断協会所属・中小企業診断士
関西の税理士法人にて公益法人に対して決算・申告書作成、財務コンサルティングを担当。2017年、同税理士法人の仙台支店に転勤。2019年7月に税理士法人を退職後、株式会社いちたすに参画。
得意分野:幼稚園・保育園・認定こども園の経営・財務コンサルティング。
少子化がますます進む東北で、今後数十年、安定して運営していける園づくりの支援を行う。
新規園の設立や代表者の代替わりなどの際は、法人に入り込んで、伴走型の支援を行うこともある。
研修の内容紹介
ここからは研修でお話した内容について、一部ではありますが投影資料を一部引用しながら、簡単にまとめました。
現状共有と最新のトピックス紹介
最初に品川区の人口動態について先生方に共有し、その後最新のトピックスについて共有致しました。
- 3歳未満児 第2子月額保育料の無償化
- こども誰でも通園制度
まず、「3歳未満児 第二子月額保育料の無償化」について、品川区では今年度4月から認可保育園、認定こども園、小規模保育施設で、3歳未満児の第2子の月額保育料が、所得制限を設けず無償化となりました。
東京都は10月から実施しますが、品川区は先駆けて4月から行っています。
岸田総理が掲げた異次元の少子化対策の目玉として、こども誰でも通園制度の創設が発表されました。まだ制度の全容は明らかになっていませんが、空き保育所を活用したモデル事業はこの品川区でも開始されています。
「こども誰でも通園制度」は来年度より本格始動することも決定しています。保育園はこれまで、保護者の就労等が条件となっていましたが、未就園児が、保護者の就労要件を問わず保育所に通えるようになります。
新制度移行状況・新制度について
次に、全国の新制度移行状況を共有出来る様に準備しました。
従来の補助金その他徴収金では運営が苦しくなり、私学助成の幼稚園から「施設型給付を受ける幼稚園」または「幼保連携型認定こども園」に移行する幼稚園が全国では多く見受けられます。
ですが、上記右の図をご覧いただければ分かるかと思いますが、地方ほど移行率が高く、対して東京都は33.3%、全国に比べて移行率が低い状態であるということが分かります。
理由は複数あるので全てを本紹介記事でご紹介はしませんが、大きな理由の1つとしては、やはり地方では就学前人口の減少が早いためです。
この後、新制度におけるメリットやデメリット、移行の懸念点や移行した後の設置者の声などのご説明を行いました。
目指す、未来
前のパートで、新制度についてのご説明を行いましたが、園児数や園舎の面積など、今すぐ新制度に移行する事が出来ない園や、移行が完了している園など、事情は異なります。
ですが、新制度に移行しても、しなくても、皆様が大切にされてきた教育が受け継がれていく。
そんな未来のために、職員や保護者からしっかり求められる園にしていく必要があるという話を、弊社のお客様の具体例を交えてお話し致しました。
幼稚園運営における6つのポイント
間で10分程、休憩を挟みましていよいよ後半です。
ここでは、求められる園に近づくために、必要なポイントを6つに絞ってみました。
- 業務効率化…事務職員の活躍、事務職員の活躍は思っている程、大きい。
- 制度の理解…施設型給付を受ける幼稚園と幼保連携型認定こども園の比較
- 数値目標…KPIの設定例(園児募集は1年通してKPIを設定する。)
- マネジメント…組織図、役割の確認
- 育成…まずは業務マニュアルの整備
- 経営戦略…ブランディング
今までお客様と接する上で気が付いたことや感じたこと、問題に上がりやすいこと、弊社で実際に行っている取り組み例など、6つのポイントに分けて説明を行い、同時にご参加くださった皆様の状況やお考えを伺う事が出来ました。
そのため、講師からの一方向ではなく、対話しながらの双方向の時間となりました。
事例共有
最後に、実際に弊社にご相談をいただいて新制度移行の検討を行った園や、園児募集の早期化における事例、その他ご紹介を致しました。
- 私学助成の幼稚園の施設類型の検討結果
- プレスクールの導入で園児募集の早期化
- 施設類型組み合わせ事例(幼稚園+小規模保育施設)
- 施設類型組み合わせ事例(幼稚園+学童)
質疑応答
事例の共有のあとは質疑応答の時間です。
ご参加いただいた先生方も手を上げて下さり、自分の園の話を沢山して下さったので、私達も大変勉強になりました。冒頭でもお伝えした通り、最終的に30分延長をして質疑応答を終えました。
ありがとうございました!
今後のセミナー開催予定
今後も、幼児教育・保育業界の経営者様に向けたセミナーを開催していく予定です。
詳細が決まり次第、当ブログでご案内いたします。
保育園・こども園・幼稚園の経営でお困りの方はいちたすへご相談を
保育園・こども園・幼稚園を経営するうえで、お困りのことがありましたら株式会社 いちたすへお気軽にお問合せください。
今後どのように運営していけばよいか、給付費(委託費)や補助金はしっかりと取れているのかといった経営・財務に関するご相談から、保育士・職員に外部研修を行ってほしい等の人材育成に関するご相談まで、幅広くご支援しています。
いちたすについて
株式会社 いちたすでは、保育園・こども園・幼稚園の経営者の皆様に対して、経営・運営・財務に関するコンサルティングを専業で行っています。
会計事務所として、日常の会計の確認、記帳代行を行ってもいますので、保育所のバックオフィス業務、書類関係全般のご支援もしています。幼稚園・保育所・こども園の税務・労務に精通した税理士法人・社会保険労務士事務所とも提携しています。
「会計事務所は法人設立からお世話になっているから変えたくない」というお声を頂きます。
そのような場合は、会計・税務ではなく、
- 委託費の加算の取りこぼしがないか、第三者に確認してもらいたい。
- 認定こども園への移行を考えているが、何から手を付ければよいかわからない。
- 処遇改善をどのように取り入れていけばよいか、他園がどのように行っているかを知りたい。
などのお悩みに対してご支援・コンサルティングを行う顧問(相談)契約もあります。こちらは、セカンドオピニオンのようにお使いいただくことも可能です。
料金プラン
株式会社 いちたすでは、定期的な顧問契約から、スポット(単発)での委託費の確認、申請書類の確認なども行っております。
たとえば相談契約、コンサルティング契約ですと
で引き受けております。
「複数施設を運営しているが本部で契約したい」「打ち合わせは2か月に1回でよい」など、オーダーメイドでご契約内容を作成いたしますので、お気軽にご連絡ください。
依頼の流れ
お問合せフォームかinfo@ichitasu.co.jp宛にメールをお送りください。
詳しい内容をお伺いいたします。
その後は、
- 当社の担当者が園にお伺いする
- 当社事務所(仙台市一番町)にお越しいただく
- Zoomなどを利用してオンラインで打ち合わせをする
といった形で、具体的にどのようなご支援が出来るのかを打ち合わせいたします。
園によって状況は様々ですが、
など、ご要望に合わせてご提案いたします。
お気軽にお問い合わせください。