本記事では、福島県保育園・幼稚園・こども園の課題や実態について解説しています。
また、福島県の中でも、中核市に指定されている福島市郡山市いわき市の3市の就学前子ども・保育園数の実態についてもまとめています。

記事の後半では、当社(株式会社いちたす)が福島県の理事長先生・経営者様にご提供できるサービスの紹介、福島県の経営者様からよくいただく質問にお答えしています。

福島県で保育園・幼稚園・こども園経営にお悩みではないですか?

福島県で保育園・幼稚園・子ども園経営にお悩みではないですか?についての説明画像

福島県は、東北地方の一番南に位置しており、東京からはおおむね200㎞圏内にあります。
厚生労働省が発表した『保育所等関連状況取りまとめ』によると、福島県の定員充足率は徐々に減少傾向にあります。

県名令和2年4月令和4年4月差異
青森県90.5%87.9%△2.6%
岩手県91.0%86.7%△4.3%
宮城県95.7%93.1%△2.6%
秋田県87.1%84.1%△3.0%
山形県91.8%87.4%△4.4%
福島県92.9%91.3%△1.6%
都道府県別 定員充足率

東北6県で定員充足率は下降傾向にありますが、福島県では、他の5県に比べて減少幅は小さいです。
しかし、出生数の減少により、今後も充足率が低下していくことが予想されます。

また、令和4年4月1日の福島県の待機児童は、23人でした。待機児童が発生した市町村は6市町村、待機児童が一番多かったのは須賀川市11人です。
福島県の待機児童のピークは平成29年の616人で、それ以来5年連続で減少を続けています。

(出典:福島県 市町村別保育所等待機児童数の推移

待機児童の数が少なくなれば、それだけ園間の園児獲得競争激化していきます。
福島県の保育園・こども園・幼稚園経営者様の中にも、園児獲得でお困りの方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。

中小企業診断士・大窪

待機児童の解消が進んでいるということは、社会的課題の解決という意味ではとても喜ばしいことです。ですが、保育施設を運営されている理事長先生の立場から見ると、自園の園児数減少に直結する状況ですので、世の中の変化に合わせていく必要があります。

福島県保育園・幼稚園・こども園の実態

福島県保育園・幼稚園・子ども園の実態についての説明画像

ここからは、福島県の就学前のこども保育園数こども園の実態についてまとめています。
福島県の中でも、中核市に指定されている福島市郡山市いわき市の3市について解説します。

福島県の就学前のこどもの実態

令和3年の福島県全体の出生数は10,469人で、前年より566人減少しました。
中核市に指定されている3市の推移をみると、下降の一途をたどっていることがわかります。

福島県3都市の出生数推移についての解説グラフ画像
福島県3都市の出生数推移

(出典:福島市 福島市の人口動態 令和4年(2022年)
(出典:郡山市 郡山市と仙台市の出生数と死亡数の推移
(出典:いわき市 年別人口動態

年によって減少幅は異なりますが、郡山市では令和3年と4年を比べると、255人減少しています。
日本全国で少子化が急激に進行しており、今後も出生数の減少が見込まれます…。

福島県の保育園数の実態

出生数が減少している一方で、認可保育施設数(保育所、認定こども園、地域型保育事業所)は増加傾向にあります。
以下は、3市の施設数と入所児童数の推移です。

市名平成30年
施設数
令和4年
施設数
令和2年
入所児童数
令和4年
入所児童数
福島市65825,3385,541
郡山市69865,1385,638暫定値
いわき市76916,6626,525
福島県3都市の認可保育施設数と入所児童数の推移 ※いわき市は年度集計

(出典:福島市 待機児童数ゼロを継続!(令和5年5月10日)
(出典:郡山市 郡山市の保育施設(令和4年4月1日現在)
(出典:いわき市 公立保育所のあり方について

3都市において施設数は増加しているものの、いわき市においては、入所児童数が令和2年から減少しています。そのため、いわき市では、保育需要のピークは令和2年度としています。

一方、福島市と郡山市では、施設数とあわせて入所児童数も増加しています。
福島市では、令和5年4月定員充足率が101.7%と一定数の潜在的待機児童数が存在しています。
ただし、前年の令和4年4月充足率から1.3%減少入所児童数36人減少しており、令和4年がピークの可能性もあるため今後の動態をよく確認する必要があります。

また郡山市では、令和2年と令和4年を比べ、利用児童数500人増加しています。その一方で、施設の需要より供給の方が多いために市立保育所整理統廃合しようとする年次計画が進められています。令和11年度末で4公立保育所廃止が決定しています。

中小企業診断士・大窪

いわき市では、既に保育需要のピークが過ぎています。
福島市と郡山市では、現在は利用児童数が増加しているものの、出生数が減少しているため今後は需要が減退することが見込まれます。「園児募集について今は困っていない」という経営者の方も、5年10年先を見据えて行動する必要があります。資金に余裕があれば、取れる対策の幅も広がります。

福島県の幼稚園の実態

福島県の幼稚園の特徴は、施設型給付を受ける幼稚園や認定こども園への移行が進んでいないことです。
令和4年12月に子ども・子育て会議で発表された、『令和4年度私立幼稚園の子ども・子育て支援新制度への移行状況等調査の結果』から東北地方を抜粋しました。

県名施設型給付を受ける幼稚園等の割合
青森県94.9%
岩手県92.3%
宮城県64.5%
秋田県97.1%
山形県92.1%
福島県62.6%
都道府県別 施設型給付を受ける幼稚園等の割合(R5年度末までに移行見込を含む)

新制度へ移行した(施設型給付を受ける幼稚園又は認定こども園へ移行)幼稚園等の割合は、福島県と宮城県以外の4県は90%を超えており、福島県一番低いという結果になっています。また、全国平均は63.8%ですので、東北の中では唯一福島県が平均を下回っています。

しかし、市町村ごとにみていくと認定こども園への移行が進んでいるところもあります。
会津若松市では、認定こども園の普及を市が推進しました。その結果、教育・保育施設(保育所・認定こども園・幼稚園・地域型保育事業施設)が公立私立含め40施設ありますが、幼稚園は2園のみとなっています。また、その内の一つである公立幼稚園も認定こども園への移行が決定されています。

(参考:会津若松市 「河東地区幼保連携型認定こども園の整備・運営方針(案)」について

中小企業診断士・大窪

私学助成の幼稚園のすべてが認定こども園へ移行したほうが良いというわけではありませんが、
2・3号認定を預かることが出来るようになる
満3歳児からではなく、0歳児から預かることが出来るようになるため園児募集を早めることができ、園の安定運営につながる
など移行のメリットは大きいです。とは言え、移行により収入が下がるケースもあれば、園の改修が必要になることも多いので、検討を十分に行う必要があります。

認定こども園移行について、詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
オススメ記事:【2023年最新版】認定こども園移行をお考えの経営者が知っておくべき3つのポイント

福島県の保育園・幼稚園への取組み

福島県では、令和2年度に策定した「福島県子ども・子育て支援事業支援計画」に関して、年に1回「福島県子ども・子育て会議計画部会」を開催しています。令和4年は8月に開催されました。
その会議の中で、計画の進捗状況や市町村計画の見直し予定・検討状況を説明しています。

福島市では、「保育の受け皿拡大」と「保育士の確保」を2本柱とし、待機児童対策推進パッケージを策定しています。
パッケージの主な内容は以下の通りです。

待機児童対策推進パッケージの内容
  • 保育の受け皿の拡大
    • 幼稚園送迎ステーション事業
    • AIを活用した保育所入所選考
  • 保育士の確保
    • 保育士の働きやすい職場づくり事業
    • 輝け!保育人財活躍促進事業

(参考リンク:福島市 待機児童対策推進パッケージ

郡山市では、子ども・子育て支援交付金の13事業の内の一つである「多様な主体の参入促進事業」を県内で唯一実施実績があります。

「多様な主体の参入促進事業」とは?

保育の受け皿拡大や住民ニーズに沿った多様なサービスの提供をすすめる際に、民間事業者の参入促進や多様な事業者の能力を活用するため、新規参入施設等の事業者への支援を行う事業。

令和3年度の郡山市では、新規参入事業者に対して、既に同じ事業を経験している実施事業者がサポートチームを組んで巡回指導等を行い、軌道に乗るよう助言・指導を行ったという事例があります。

(出典:福島県子ども・子育て支援事業支援計画

福島県の経営者様に提供出来る経営コンサルティングサービス

福島県の経営者様に提供出来る経営コンサルティングサービスについての説明画像

ここからは、福島県の経営者の方におすすめの当社(株式会社 いちたす)のサービスをご紹介します。

記帳代行、月次計算書類の作成・確認

以下のようなことでお悩みの経営者様はいらっしゃいませんか?

保育園・こども園・幼稚園経営でのお困りごと
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株式会社いちたすでは、そのようなお悩み解決のご支援を行っています!
当社の会計業務サービスの3つの特徴をご紹介します。

当社の会計業務サービスの特徴3つ
  1. 作業量に応じた、一律オープンな料金設定!
    入力や決算など部分的な業務は自分達で行いたい等、セミオーダーの料金設定をしています。
  2. 業界特化による付加価値!
    幼児教育・保育業界に特化しているからこそ、業界の最新情報や事例共有ができます。
  3. 会計顧問と経営コンサルティングの両得!
    窓口をひとつにすることで多岐にわたる課題の解決が可能です。
中小企業診断士・大窪

制度の変革や少子化による園児数の減少等、幼児教育・保育業界の経営者の方にとって経営判断を迫られることが多くなってきています。また、その経営判断の影響は大きいです。
会計業務を外部に任せることで、浮いた時間を経営や保育の検討に使うことができます。

新制度・認定こども園移行支援

福島県の幼稚園では、施設型給付を受ける幼稚園や認定こども園への移行があまり進んでいません。
新制度移行や認定こども園の移行については、「新制度の仕組みがよくわからない」「認定こども園に移行したいけれど、移行に伴う事務手続きが煩雑そう…」という声がよく聞かれます。
しかし、内閣府が公表している調査では、実際に施設型給付を受ける幼稚園が移行のメリットとして以下のように回答しています。

職員の処遇改善を図ることができた3,570園88.0%
公定価格に基づく財政支援(施設型給付)となり、経営が安定した3,057園75.4%
職員配置を増加させることができた2,048園50.5%
施設型給付を受ける幼稚園等における移行メリット(n=4,055園)

(出典:令和4年度私立幼稚園の子ども・子育て支援新制度への移行状況等調査の結果

当社では、制度の説明から入り、具体的に先生が何名必要になるのか、どのような動きになるのか、など制度に対する理解を深めて頂く事から始めますのでご安心ください。必要な知識が身についたうえで、法人の理念や目的に合わせ、最適な決断が出来るよう、ご支援いたします。

福島県の保育園・幼稚園経営者様から頂くご質問

ここでは、福島県の保育園・幼稚園経営者様からよく頂くご質問にお答えいたします。

Q
福島市で幼稚園を経営しています。
認定こども園への移行を考えているのですが、何から手をつけていいかわかりません…
A

当社では、認定こども園への移行の有無も含めてコンサルティングを行っています。園の置かれている状況においては、収入が減少してしまう等、移行をしない方が良い場合もあります。そういった場合は、幼稚園・保育園のままで安定運営をしていくためのご支援を行います。
まずは、お気軽に無料相談をご利用くださいませ。

Q
福島市で保育園を運営しています。
福島市が行っている「AIを活用した保育所入所選考」とはどういったものでしょうか?
A

福島市では、令和2年度入所からAIを導入し、保護者の希望施設数を増やす(3→6施設)とともに、追加調整を実施したことで、より保護者のニーズに沿ったマッチングを拡充しています。
令和3年度は、AI活用により87名の入所が実現しました。

Q
いわき市で認定こども園を経営しています。
今は事務職員がいないので会計業務を委託し、採用ができたら自分達で会計をできるようにしたいのですが…
A

もちろん大丈夫です。
いったん弊社で会計業務を引き受け、事務職員の方の採用が決まった段階で、弊社の担当社員から業務の引継ぎを行うことも可能です。
会計入力や決算作業など部分的な業務は自分達で行いたい場合も、弊社で行う業務を減らすことで料金を抑えていただくことができます。

いちたすが注目する福島県のこども園・保育園のご紹介

当社が注目する福島県の園のご紹介をいたします。

幼保連携型認定 九品寺こども園

幼保連携型認定 九品寺こども園についての説明画像

福島県いわき市にある、浄土宗のお寺「九品寺」が母体の認定こども園です。
九品寺こども園の他に、九品寺附属平窪幼稚園、くほんじひらくぼ保育園、くほんじナーサリー(企業主導型保育事業)、くほんじ学童クラブ等の姉妹園があります。

九品寺こども園としては2018年に開園し、シンボルでもある2階建ての園舎で子どもたちが日々、「明るく 正しく 仲よく」過ごしています。園舎は、白を基調としており、開放感のあるガラス張りの外壁が目を引きます。子どもたちが価値を交換しあう「細胞」のような園舎をイメージしたそうです。

また、前身の九品寺附属幼稚園から数えて開園49年目(2023年現在)!とても歴史がある園ですね。
幼児教育部では「総合教育コース」と「インターナショナルコース」の2コースにわかれていたり、お寺のこども園ならではの行事があったり、九品寺こども園だからこそ出来る経験や体験を通して「根っこの力」を育んでいます。

九品寺こども園のホームページは、こちらからご覧ください。

詳しくはこちら
九品寺こども園

保育園・こども園・幼稚園の経営でお困りの方はいちたすへご相談を

いちたす無料相談受付中

保育園・こども園・幼稚園を経営するうえで、お困りのことがありましたら株式会社 いちたすへお気軽にお問合せください。
今後どのように運営していけばよいか、給付費(委託費)や補助金はしっかりと取れているのかといった経営・財務に関するご相談から、保育士・職員に外部研修を行ってほしい等の人材育成に関するご相談まで、幅広くご支援しています。

いちたすについて

株式会社 いちたすでは、保育園・こども園・幼稚園の経営者の皆様に対して、経営・運営・財務に関するコンサルティングを専業で行っています。

会計事務所として、日常の会計の確認、記帳代行を行ってもいますので、保育所のバックオフィス業務書類関係全般のご支援もしています。幼稚園・保育所・こども園の税務・労務に精通した税理士法人・社会保険労務士事務所とも提携しています。

「会計事務所は法人設立からお世話になっているから変えたくない」というお声を頂きます。
そのような場合は、会計・税務ではなく、

  • 委託費の加算の取りこぼしがないか、第三者に確認してもらいたい。
  • 認定こども園への移行を考えているが、何から手を付ければよいかわからない
  • 処遇改善をどのように取り入れていけばよいか、他園がどのように行っているかを知りたい。

などのお悩みに対してご支援・コンサルティングを行う顧問(相談)契約もあります。こちらは、セカンドオピニオンのようにお使いいただくことも可能です。

料金プラン

株式会社 いちたすでは、定期的な顧問契約から、スポット(単発)での委託費の確認、申請書類の確認なども行っております。

たとえば相談契約、コンサルティング契約ですと

保育園の顧問(相談)契約の場合(1施設)

月額22,000円~
(税込)
保育園のコンサルティング契約(月1回1時間の打ち合わせあり)の場合(1施設)

月額55,000円~
(税込)

で引き受けております。

「複数施設を運営しているが本部で契約したい」「打ち合わせは2か月に1回でよい」など、オーダーメイドでご契約内容を作成いたしますので、お気軽にご連絡ください。

依頼の流れ

お問合せフォームかinfo@ichitasu.co.jp宛にメールをお送りください。
詳しい内容をお伺いいたします。

その後は、

その後の流れ
  • 当社の担当者が園にお伺いする
  • 当社事務所(仙台市一番町)にお越しいただく
  • Zoomなどを利用してオンラインで打ち合わせをする

といった形で、具体的にどのようなご支援が出来るのかを打ち合わせいたします。

園によって状況は様々ですが、

など、ご要望に合わせてご提案いたします。
お気軽にお問い合わせください。